どうせ切るなら役立てたい・・・
ゴミになるくらいなら役立てよう・・・
バッサリと髪を切るときにそう考える人は多いのではないでしょうか?
最近では「ヘアドネーション」と言って、病気の子供たちに髪の毛を寄付することが流行っていて、実際に寄付した方も多いのではないでしょうか。
事実、私も寄付しましたし。
・ヘアドネーションとは?長さや条件はあるの?売れるってホント!?
しかし、驚愕の事実。
髪の毛は売れるのです。
そんな噂を耳にしてこのブログにたどり着いた方は多いのではないでしょうか?
今回は「髪の毛を売る方法と値段にビックリ!?売買してもらえる条件とは?」をテーマに、美容師歴20年以上のオーナー兼現役美容師の私が、じっくり解説していこうと思います。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。
【髪の毛を売る方法と値段にビックリ!?】
実は、カットしてゴミになってしまう髪の毛を、売ることができるシステムは確かにあるのです!ご存じない方も多いのではないでしょうか?
寄付する「ヘアドネーション」とは全くの別物です。
でもどこに売るの?どうやって?
順番に解説していきましょう。
髪の毛を売る方法
髪の毛の販売方法は、大きく分けてこの2つ。
①専門業者に送る方法
・タムタム・美さいくる工房・ラビットハンズ♪
・ベルニケ
②ネットオークションで売る方法 – ヤフオク
今のところ、専門業者やオークションの落札者に郵送する方法の2つのみです。
「美容室に行けば売れる」もしくは、「売ってくれる」というものではないので、手軽に売れるような場所はないというのが現状。
実際にサロンでやっているところはないと思います。
ですからバッサリカットするのは美容室で大丈夫ですが、その後は切った髪を持ち帰ってもらい、ご自身で業者やオークションにかけることになります。
したがって、「お金にするというよりも手軽さを重視したい」という方は、髪の毛が寄付できるヘアドネーションがおすすめ。
ヘアドネーションでしたら、切った髪の毛を送るだけなので、どのサロンでもやってくれるでしょうから簡単です。
もちろん寄付になりますのでお金は発生しません。どちらかと言うと送料を支払うことになるかもしれません。
私の店では送料は頂いておりませんが、カット料金は通常通りにいただいております。
「お金にしたい!」という思いよりも「どうせなら役立てたいな」という気持ちが強い方は、検討してみてください。
ちなみに、髪の毛を寄付すると、はがきで受取確認の感謝状が来ますので、役に立ったかな~と言う気分にはなります。
小さいころから病気で、体や心で悩むことないですからね。少しでも役に立てばと思いますよね。きっとどこかの子供の役に立ってますよ。
次は、髪の毛を売るための必要事項や価格などの詳細をまとめました。
売買する時の値段と条件は?
髪の毛を売る際には守らなくてはならない条件があります。
また、どのくらいの価格で売ることができるのか、気になりますよね。
・番外編:オークション
それぞれ見ていきましょう。
タムタム
《必要事項》
キツめでも大丈夫ですので、必ずヘアゴムを結んだ状態で売る部分の髪の毛を切るようにしてください。
また、本人確認のために、必ず「長さ」「重さ」「ビフォーアフター」がわかる写真を添付する必要があります。
《買取案内》
「100g300円〜」買取可能。
以下のような場合は買取の対象にならないのでお気をつけください。
- 長さが「15cm未満」
- 重さが「40g未満」
- 束ねられていない髪
- ビビリ毛、ちぢれ毛
- 極端に癖のある髪
- パーマネントのかかった髪(縮毛矯正除く)
- 極端に傷んだ髪
- 全体の1%以上が白髪の毛
- 写真などによる照明が不十分で本人確認が取れないもの
※髪質を問わず、31歳以上のお客様の毛髪におかれましては、買取りいたしかねますので、あらかじめご了承ください。
※時間の経過とともに、埃、粉塵といった異物が毛髪に付着されるため、毛髪の剪断日より、1か月以上経過された場合、買取りいたしかねます。
(公式サイトより引用)
美さいくる工房・ラビットハンズ♪
《必要事項》
髪の毛を結んだ状態で、売る部分の毛のみカットしてください。
毛先の揃ったワンレングスで、40cm以上の長さが必要です。
《買取案内》
「40cm以上、12,000円〜」買取可能。
- 40cm以上は、5cm長さが伸びるごとに1000円プラス
- 70cm以上は、5cm長さが伸びるごとに2000円プラス
以下のような場合は買取の対象にならないのでお気をつけください。
- 毛の量がまばらで先細りしている髪(すくなどして長さが不揃い)
- 傷みが激しい場合は減額か、買取ができない
※お写真での判断もしておりますので、カット前でしたら後ろ髪の状態を、またはカット後の髪束の状態のお写真、写メをお送りいただけましたら、おおよその金額が分かり安心かと思います。
(公式サイトより引用)
ベルニケ
《必要事項》
買取が可能かを判断するため、髪の長さや髪の毛をカットした日付など必要事項を記入、カット前後の写真と、カットした髪の毛の写真を送り、無料仮査定を受ける必要があります。
《買取案内》
「10cm以上、800円〜」買取可能。
※上記の買取金額は日本人の方のみ対象となります。
※50g未満の髪の毛については上記買取価格が適用されませんので、あらかじめご理解をお願いいたします。(50g未満の髪の毛も買取いたします)
※髪の状態によっては、買取不可の場合がございますので、あらかじめご理解をお願いいたします。
※18歳未満(高校生含む)のお客様につきましては、保護者の同意、または保護者の方からの買取のお申し込みをお願いいたしております。
(公式サイトより引用)
番外編:オークション
オークションでも髪の毛を売ることが可能です。
今の時代はすごいですよね。個人で髪の毛も売買出来るのですから。
オークションサイト大手のヤフオクなどは買う人によってさまざまな条件があります。一定の基準があるわけではないので、基本的に相手によって変わることを覚えておきましょう。
【ちなみに】
髪の毛が売買されると、医療用ウィッグやオシャレウィッグ、フィギアなどの人形に使用されるようです。
特に海外セレブには日本人の髪は人気なようです。黒人の方ですと黒髪のストレートは人気なようですから、需要は高いと言うことですね。
また、最近の医療用ウィッグは非常に精巧に作られていて、しっかり見ないと私たちでも分からないくらいです。この年代の方々は日本ではこれからも増えるでしょうし、医療用以外でもオシャレウィッグとしての需要も高まると思います。
ちなみに、私たちが練習用で使う「カットウィッグ」ですが、こちらは東南アジアの髪の毛のようです。以前は中国が主でしたが経済発展したため値段が高騰しました。そのため現在は東南アジアが主になっているようです。実際、エクステやカットウィッグは倍近くの値段になってますからね。
思っているよりも髪の毛は需要の高いことが分かりますね。
では髪の毛を高く売るための条件は、どのような場合があるのでしょうか?
いくつかご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
髪の毛をできるだけ高く売るための条件
日頃から髪の毛のケアに気をつけよう!
「タムタム」の公式サイトに載っている、減額対象の一覧を目安に条件を出しております。
これらは、買取価格が減額対象になるほか、売ることができない場合もありますので、髪の毛を売る際には十分に注意したいポイントばかりです。
※あくまでも「減額対象」ですので、買取拒否とは別になります。
【髪質】
天然パーマ(ちぢれ毛、癖毛)
切れ毛
枝毛
【ケミカル処理】※薬剤処理の事
ヘアカラー(ヘナ、マニキュア含む)
ブリーチ
縮毛矯正
【毛量】
不均一な髪の毛
以上の条件から、できるだけ減額にされずに髪の毛を売るためには、以下のような対策が必要であることがわかります。
①日ごろから髪の毛のケアに気を配る
②あまり髪の毛を梳かず、毛先を整える
③カラーやパーマなどはなるべく避ける
3つの項目に分けて、詳しい内容を説明していきます。
①日ごろから髪の毛のケアに気を配る
基本的に、髪の毛を売ることを考えるなら日常的にヘアケアには十分の意識が必要です。ダメージの度合いで減額されてしまうことがあります。
この減額をなるべく抑えるためには、髪の毛にあったシャンプー選びやトリートメントでの補修ケア、紫外線対策など日常生活を気を付けることになります。
またヘアケアで多少のうねりやクセは収まります。
髪の毛がストレートの方が高額での取引のようですので、ヘアケアは非常に重要となります。
ちなみにパーマを当てたようなカールがかった髪の毛の方は買取ができないことがあるようですので、事前の確認も必要になります。
②あまり髪の毛を梳かず、毛先を整える
いまは全体的に髪の毛を少なくして軽めのヘアスタイルにする女性が増えていますが、髪の毛を少しでも高く売る場合は、髪の毛に段を入れず、基本的に毛先を揃えておきましょう。
髪の毛の価格は、長さだけでなく重さなどでも変わるので、高く売りたい場合は普段からヘアカットにも気をつける必要があります。
③カラーやパーマなどは極力避ける
髪の毛の買取の際には、できるだけナチュラルな髪の毛であることが好まれます。ストレートのバージン毛が一番高くなります。
カラーやブリーチ、パーマ、縮毛矯正など、ヘアスタイルを変えるために行われるケミカル処理は控えるようにしましょう。
傷んだ髪の毛も買取価格の減額の対象になりますので、薬剤によるダメージもなるべくしないように心がけると良いです。
以上のように、受けたダメージをケアする方法や受けるダメージを軽減させるための対処で、髪の毛を傷ませないための対策をする必要があります。
関連ブログです。
高く売るためのポイントは、髪のカラーやパーマは控え、傷みは事前にケアしておくと言うことになりますね。
【自宅で自分で切る場合】
美容室でカットすれば、そのままヘアスタイルチェンジも出来るのですが、せっかくだから自分で切りたい!とか、わざわざそれだけで美容室に行くのも手間だと思う方もいますよね。
そういった場合、自宅で普通の紙切りバサミでも良いですが、せっかくなので「髪用」を使ってみたい方のためにおススメを1本。
・すき率15% 2本セット 440C高炭素鋼
すきバサミ ヘアカットはさみ 散髪 すき率15% 2本セット 440C高炭素鋼 美容師 初心者 セルフカット 子どもの散髪 ベースカット・微調整に
おすすめポイント
一般用に売っているハサミの素材は「ステンレス製」です。
基本的にはステンレスで出来ているのですが、今回紹介しているハサミは高炭素鋼が混ぜ合わさっているので、何がスゴイか分かりやすく表現すると硬いです。
もちろんステンレスと同じく錆びにくいのですが、素材が硬いので切れ味も良く、刃こぼれしにくいのが特徴です。その分長持ちします。
また、梳きバサミの「そぎ率」が15%なところもおススメです。
「そぎ率」と言うのは、一度ハサミを入れるとこれくらいの毛量が取れますよと言う目安なのですが、30%だと非常に多いです。
売られている物の多くは20%です。
それよりも更に5%少ないです。あまり無い中で15%だと、非常に使いやすいです。
使いやすいと言うのは、失敗しにくいと言うことです。
確かに沢山取れた方が良いような気がしますが、髪の毛は繊細に切ってこそ、仕上がりが良くなります。
15%のそぎ率は非常に扱いやすいと思います。
【まとめ】
ゴミになると思っていたカット後の髪の毛は、特定の機関に髪を寄付するヘアドネーションだけでなく、売るという方法もあることを知っていただけたかと思います。
髪の毛を売るためには、それぞれ買取会社の規定に沿うほか、カラーやパーマなどを控えてできるだけナチュラルな状態を保つ必要があります。
髪が長く、毛量があり、髪質が良いほど高価格で買い取ってもらうことができるので、販売を考えている人は普段からケアやカットに気を配っておくといいでしょう。
いかがでしたでしょうか?
今回は「髪の毛を売る方法と値段にビックリ!?売買の条件とは?」をテーマに解説していきました。
最後までありがとうございました。
▼関連記事もどうぞ▼
コメントを残す