美容師になるには美容学校を経て、サロンに就職します。
どの美容師も初めは「アシスタント」と言って、スタイリストの「補助業務」からスタートするのですが、実際にアシスタントの仕事内容とはどんなものなのでしょうか?
今回は「美容師アシスタントの仕事内容がしりたい!免許が無くても大丈夫ってホント?」をテーマにして、美容師歴20年以上、オーナー兼現役美容師の私が、美容師のアシスタントについて解説していこうと思います。
私自身のアシスタント時代のことも付け加えておきますので、時代によってどのように変化してきたのかも知ることが出来ると思います。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。
【美容師アシスタントの仕事内容がしりたい♡】
・美容室のアシスタントとは?
美容室によって考え方の違いはありますが、基本的には「将来、スタイリストになることを目指している美容師の卵」といった立場の美容師を指しております。
アシスタント期間は、掃除や受付などの雑務や、シャンプーなど先輩スタイリストのサポートが仕事の中心となります。
アシスタント時代は、自身のパーマやカラー、カットの練習と平行して、サポート業務で経験を積んで、スタイリストへステップアップするという流れが一般的です。
しかし最近では、「スーパーアシスタント」と言って、スタイリストを目指さない立場の美容師も増えてきており、将来的にもサポート業務を続ける美容師も増えてきました。
・具体的な仕事内容は?
営業開始前・・・タオルたたみ、掃除
営業中・・・サポート業務(シャンプー、ブロー、カラーリング、パーマ・・・カット以外すべての施術)、接客、受付や電話応対など
営業後・・・掃除、洗濯、自身の練習
これ以上でもこれ以下でもありません。
お客さま商売なので、忙しい時と暇なときはありますが、毎日これの繰り返しです。
繰り返しですが、お客さまによって、技術の微妙な違いがありますので、アシスタント時代にその「微妙な違い」に沢山気づくのが大切です。
・拘束時間が長い!?
基本的に美容室の営業時間は10時間です。
朝の9時~19時までや、10時~20時までがほとんどで、10時間が平均的な営業時間となります。
アシスタントとなると、営業開始時間の1時間ほど前には出社して、タオルを畳んだり、掃除をしたり、または自身のヘアスタイルなどをセットしたりする時間となります。
ちなみにスタイリストは開始30分前くらいの出社がほとんどです。
また、美容師の世界は個々の技術の評価で収入に格差が出ます。
その練習は営業時間外に行われることが多く、更に1時間、2時間とサロンにいることになります。
10時~20時の営業時間のサロンで、仮に2時間の練習をしたとすると、9時に出社して10時に帰ることになります。
自身の練習には先輩に教えてもらいながらの練習日もありますので、本来は「拘束時間」と思わずに感謝しながら練習することが大切ですが、時間としてはやはり長く感じるのも分かる気がします。
ちなみに私の時代は23時ころまで毎日のように練習していましたので、ほとんど遊ぶ時間も無く、無駄遣いしなくて良いなと感じておりました。(笑)
今は時代が変わり、労働基準法などにも出来るだけ合わせるサロンが増えてきたので、練習も営業時間内に組まれることもあったり、営業後の練習を強制するサロンは減ってきたようです。
しかし、やはり技術は「やったもん勝ち」なので、いかに効率よく人よりも練習することが大切なのかなと思います。
・手荒れが心配・・・
どのサロンでも、アシスタントが最初に行う仕事はシャンプーです。
このシャンプーが出来るようになるまでにも、かなりの練習が必要です。
シャンプーのテストに合格後は、1日に何十人もお客さまをシャンプーすることもあります。
そうすると肌が弱い人はお湯やシャンプー剤で油分が取られ、手荒れをすることがあります・・・。
肌の弱い人に限らず、水になれてないと初めの頃は乾燥してカサカサします。
ですので、出来るだけ手荒れをする前から、保湿には気を使っておくことをおススメします。
また、乾燥による手荒れであればまだ良いのですが、湿疹のようにひどくなる場合もあります。
そうなると、皮膚科に通ったり、シャンプー中も手袋が手放せなくなったりと様々なことがストレスとなりますので、ぜひ症状の軽い時から手のケアには気を配ることをおススメします。
また、コンビニ食やお菓子などではなく、おにぎりでも良いので、出来るだけ手作りの物を食べるようにして、体を作る必要もあります。
たかが手荒れと思わずに、自分の体作りですので、真剣に向き合って付き合っていきましょう。
【免許が無くても大丈夫!?】
アシスタント業務(サポート業務)でも、免許が無いと出来ません!
当たり前ですね。
国家資格取得が条件の職業ですので、アシスタントだからと言って無免許で出来る職業ではございません。
しかし、実際は美容師免許取得の際には美容学校の卒業(卒業見込み)が条件となっておりますがここには美容学校の「通信課」も入っております。
この「通信課」は、美容室に勤めている条件で授業の免除があります。
ですので、免許が無い状態で美容室に勤めていることになります。
本来は、お客さまに触れてはいけないので、洗濯や掃除、電話対応などの業務になるのですが、実際は、他のアシスタントと同じように、シャンプーから練習してお店のテストに合格すると、それぞれの技術ごとお客さまに入ることができるようになり、ステップアップしていきます。
無免許のままでは、やはりスタイリストになってカットして、売り上げを上げることは出来ませんが、アシスタント業務に関しては、あまり厳しく取り締まりをせずに、目をつぶっているのが現状ではないでしょうか。
あくまでも無免許のままだとお客さまに触れることが出来ないので、掃除などの業務になりますが、通信課に通う美容師や、美容師試験の合格待ちの美容師などはアシスタント業務を行っております。
(どこの美容室もこれに当たるわけではございませんのでご注意ください。)
ちなみに私も通信課の卒業ですので、同じように配慮してもらい、シャンプーから始まりお店のカリキュラムをその都度、昇華していきました。
実際にスタイリストになるころには、学校を卒業して、美容師試験を受ける頃になりましたので、配慮があった上でのことですが、問題なく美容師免許を取得し無事にお客さまに入ることが出来ました。
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【アシスタント時代の苦労は?】
もちろんアシスタント時代と言うのは、楽しいばかりではありません。
2年~4年ほどはアシスタントとして過ごしますので、その中で嬉しいことも辛いこともあります。
時が過ぎてしまえば大抵のことは懐かしい笑い話で終わりますが、知っておいた方が良いと思われることをいくつか紹介いたします。
・給料が安い!
アシスタント時代は、とにかく給料が低いことを覚悟しなくてはなりません。
手取りとなると12万ほどが平均的です。
給料が低いと言うよりは、通常の福利厚生に加えて、ハサミ代、講習代、練習用ウィッグ代などなどが引かれますので、普通のOLやサラリーマンよりも低くなります。
しかし、ハサミはもちろん自分の物ですし、講習に行き練習するからこそ将来的に売り上げとなるので、アシスタント時代はまさしく修行中だと思い、美容師に集中することをおススメします。
・手荒れ・・・
先ほども触れておりますが、身体的なことが1番辛いのではないでしょうか?
手荒れが酷くなると、嫌ではないのに、痛いために仕事に対する気持ちが萎えてしまいます。
精神論や根性で乗り切ることでもないので、乾燥する前からハンドケアはしておくべきでしょう。
・接客能力不足
始めは「人と話すのが好き」とか「話している方が時間が速い」など思って、美容師を選んでいると思うのですが、実際に接客を業とすると、意外にも出来ないことに気づくと思います。
ただの世間話ではなく、お客さんが話したいことを拾って、または興味があることをあらかじめ覚えておいて接客しなくてはいけません。
あくまでも接客業であって、ただの井戸端会議ではありません(笑)
会話の内容の他にも、言葉遣い、話すスピード、目線など会話から信頼を得て、技術につなげるのが美容師の仕事になります。
どうすればお客さまに信頼していただけるのか、自分を気に入ってもらえるかを意識することもひとつの勉強といえます。
・技術不足・・・
初め仕方が無いことですが、その都度、壁にぶつかります。
その都度、壁を乗り越えるのが技術職です。
反省してへこむことも1度や2度ではありません。
ず~~~っとです。
反省は大切ですが、その後は練習です。
練習あるのみ。
技術職と言うのは、失敗から学ぶことも沢山あります。
失敗したら素直に反省して、先輩の助言を聞いて練習、練習。
それが出来れば自然と壁を乗り越えて成長することでしょう。
【まとめ】
美容師アシスタントの仕事は、朝の掃除から始まり、営業中のサポート業務、洗濯、掃除、受付や電話対応などがあり、営業後は練習が待ってます。
一日の拘束時間は長く思いますが、サポート業務の経験や練習は将来の自分への投資の時間です。
一般的なOLやサラリーマンと比べずに、謙虚に美容に向き合って進めば心配ありません。
また、美容師免許が無いと本来お客さまに触れることは出来ません。
美容師法で決まっております。
しかし、暗黙の了解として、通信制や合格待ちの美容師はアシスタント業務をしているのが現状です。
今回は「美容師アシスタントの仕事内容がしりたい!免許が無くても大丈夫ってホント?」をテーマに解説していきました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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