美容師になるには、美容学校に通って必要な技術や知識を身に付け、美容師国家試験に合格しなければなりません。
美容専門学校には、「昼間制」や「夜間制」の他に、空いた時間に自分で学ぶことができる「通信制」もあります。
高校卒業後に美容室に就職した場合や、経済的事情などで専門学校に通うことが出来なくても夢を諦めなくても大丈夫♡
今回は「美容師免許取得には通信制がおススメ!?内容や費用が知りたい!」をーテーマにして、美容師歴20年以上、オーナー兼現役美容師の私が、美容学校の通信制について解説していきたいと思います。
ちなみに私自身も通信制でしたので、経験も加えて解説していきたいと思います。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。
【美容学校の通信制はどんな内容?】
・学ぶ内容は昼間制の授業と同じ!
基本的なカリキュラムや学ぶ内容は、昼間制の学生と同じです。
教科書ももちろん同じです。(笑)
もちろん美容師国家試験に合格することが目的ですので、しっかりサポートもあります。
ただし基本的に通信教育ですので、自分一人での自習が中心になります。
また、それとは別に、定期的に「スクーリング」と呼ばれる授業に参加することが卒業の条件となっております。
「テキストでの自習」+「スクーリング」が美容学校の通信制です。
ただしこの「スクーリング」ですが、すでに美容室に勤めている場合だと、美容従事者として短縮されるので、基本的には国家試験に関することの多くは自習になります。
「スクーリング」は昼間の生徒が春休みや夏休みといった長期休みの期間に当てられることが多いです。
・月一でレポート提出!
スクーリングの期間以外は、購入した教科書を使って自分で勉強を進めていき、期限内にレポートを提出します。
レポートと言っても教科書に書いてあることを写すだけですので、ちょっとした時間があれば問題なくクリアできます。
スクーリングの時期には学校へ登校し、主に技術面をしっかりと学ぶことができます。
全く経験が無くても心配はありません!
ある程度自分のペースで勉強を進めていける反面、さぼってしまうとどんどん課題が溜まってしまうので、自己管理が大切になります。
【費用と期間はどれくらい?】
50万~60万円くらいです。
もちろんその他にも、少しかかる場合もありますが、それくらいと思って問題ないでしょう。
料金的に通信制は、昼間制と比べるとどの学校もかなり安く設定しております。。
実際に昼間制だとおよそ250万~300万円ほどかかりますので、そのさは歴然ですね。
入学金が10万円ほどかかりますので、残り50万円ほどを3年間で支払う形となります。
学校によって違いますが、3ヶ月に1度、3、4万円を振り込む感じになります。
・卒業までにかかる期間は?
通信制は3年で卒業です。
長く感じますが、昼間制の生徒が2年ですので、通信制で3年は妥当なところでしょう。
実際、通信制の場合は多くの学生が働きながらになりますので、そうなるとアシスタント時代は3年前後かかりますので妥当な期間と言えます。
・技術レベルに差が出てくるの?
昼間制のほうが、学校で学ぶ時間が豊富で、わからないところもその都度、丁寧に教えてもらえるため、国家試験には有利と言われています。
が!実際は違うと感じております。
あくまでも美容室に就職している通信制の生徒の場合は、圧倒的に昼間制の学生よりも上手いです。
技術のレベルは、ハッキリ言って昼間の学生には負けません。
自分が通信だったからプライドが・・・とかではなく、普段の営業でお客様相手にやる難しさと比べると、人形相手の技術は非常に簡単です。
国家試験の合格レベルなら、半年で出来るようになるでしょう。
3年後の卒業時なら、半分の時間で出来るようになりますのでご安心を。
現場でスタイリストとしてデビューするのも、サロンで働きながら通信制で学んでいた方が早いというメリットもあります。
【通信制のメリットとデメリット】
・メリットは?
①自分の時間で勉強できる。
いつでも空いた時間で勉強することが出来ます。
基本的に昼間の学校と言うのは朝から晩まで勉強します。
ですので、他のことをやる時間がありません。
夜にバイトするくらいかな?
もちろん国家試験に合格することが目的ですので、それで良いと思いますが、高校に通いながらでも通信制を受けることは可能ですし、サロンで働きながらでも、アルバイトでもダブルスクールでも可能です。
②学費が安い!
3年間で60万前後ですので、昼間制に比べて圧倒的に安く済みます。
個人的には一番はこれです。
とにかく自分で学費を出したかったので、どうしても通信制が良いと思いました。(偉いわけではなく、辞めた時に小言を言われないためです・・・)
通信制だと入学金の他は、毎月1万円程度を貯金していれば問題なく支払うことが出来るので、親に頼らずとも卒業することが出来ます。
③技術が上手くなる!
先ほども触れてますが、全然違いますよ。
昼間の生徒に比べて2年間先に現場に出てるので、技術が上手くなっていて当たり前です。
昼間の生徒は2年間学校に通っても、もちろん現場では1年生で掃除やシャンプーから始まります。
そういった意味では、年齢的には早くスタイリストになることが出来るでしょう。
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・デメリットは?
①分からないところが出た場合・・・
昼間制であれば、分からないことがあってもすぐに先生に聞くことができますが、通信制の場合は先生がいません・・・。
座学の答えは、教科書に載っているので、どうにか探しましょう。
実技に関しては、大抵のことはサロンの先輩に聞けば解決できますが、その先輩とそもそもの試験内容が同じとは限りません。(実技試験も数年ごとに変わることがあります。)
ですので、スクーリングの時点までに、分からない部分を把握しておきましょう!
②いつでもサボれる(笑)
そうです。
自習なのでいつでもサボれます。
「今日はちょっと疲れたな・・・」とか、「彼氏に会いたいな♡」とか。
たまには良いと思いますが、繰り返し積み重ねると、いつの間にやら課題が山積み何てことに。
自分の時間や体力、思考を上手に両立させる必要があります。
サロンでの練習もあるので、毎日勉強するわけにも行きませんが、レポートの提出期限までのどこか1日の2、3時間程度で十分間に合いますので自己管理が大切です。
【足りない技術・知識をカバーするには?】
実際に昼間制の学生に比べて、通信制の学生の国家試験の合格率は低い傾向にあります。
なぜ低いか?
原因は簡単で、勉強と仕事の2つをしているからです。
2つの事より、1つの事の方が簡単ですからね。
通信制の場合、学校で学ぶ時間が昼間制に比べてかなり少ないため、レポートとスクーリングだけでは技術面・知識面ともに昼間制に劣ってしまいます。
その差をカバーするにはどうすれば良いのでしょうか?
・技術はとにかく練習!
国家試験の実技試験は、第一課題「カット」と第二課題「セット」に分かれています。
「カット」はもちろん問題ありません。
むしろ学生よりも断然上手いし速いでしょう。
問題なのが「セット」です。
「セット」は「ワインディング」と「オールウェーブ」に分かれていて、「ワインディング」は問題ありません。
普段の営業でも毎日やるので、国家試験用に少し練習すれば大丈夫です。
しかし、「オールウェーブ」です・・・。
普段サロンで全くやりません。
これは練習するしかありません。
美容師の技術は、普段の生活では使わない動きがほとんどです。
ですが、繰り返し練習することで、しっかり体が覚えてきます。
とにかく繰り返しの練習です。
関連記事:【美容師国家試験】オールウェーブの壁・・・を乗り越えよう!
・課目を絞るのがコツ!
美容師国家試験に受かるには、美容の知識はもちろん、関係法規や皮膚についての医学的知識などの理論、接客マナーなど、様々な知識が必要です。
通信制の場合、レポートの提出はありますが、教科書を見ながら写していくので、実際に頭に入っているかどうか不安があるでしょう。
しかし、実はほとんどのことが現場のサロンで普段使っている知識です。
その中で、「公衆衛生・環境衛生」と「感染症」は普段の営業では中々触れることがありません。
定期的な試験などは通信制にはないので、結局は国家試験で解けるか解けないかです。
国家試験前の2、3ヶ月で筆記試験の科目を絞って覚えれば問題ありません。
ですので、普段のレポート提出を心配することもないし、知識が足りないと思うこともありません。
現場にいち早く出て技術を覚えたい人は、通信制がおススメです。
関連記事:【美容師国家試験】筆記試験を徹底調査!これで合格間違いなし♡
【まとめ】
通信制は費用が安く、働きながら現場でも学べる代わりに、自分でレポートを提出し、スクーリングをこなしていかなくてはいけません。
仕事をしながら、勉強と両立させるのは簡単ではありません。
しかし、実際に美容室で働いていると自然と入ってくる知識もあるし、技術もどんどん上達します。
昼間の学生が経験できない濃厚な時間を経験できるでしょう。
現場に早く出ているのでスタイリストになるまでも速く、自分で稼げるようになります。(自分に合うかどうかも早めに分かるしね・・・。)
自己管理さえできれば、個人的には通信制が断然おススメです。
しっかり目標を持って、夢の美容師を目指しましょう。
今回は「美容師免許取得には通信制がおススメ!?内容や費用が知りたい!」をテーマにして解説していきました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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