縮毛矯正をすると、サラサラのストレートヘアになって嬉しいですよね♡
でも、雑誌やネットでパーマのヘアスタイルを見ると、やっぱり憧れちゃいますよね。
ストレートばかりでも飽きちゃうし、たまにはパーマもかけたいし。
今回は、普段から縮毛矯正をしている方に向けて、「縮毛矯正にパーマはかけれるの?同時に出来るってホント?」をテーマにして、美容師歴20年以上、オーナー兼現役美容師の私が解説していきたいと思います。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。
【縮毛矯正にパーマはかけれるの?】
基本的に縮毛矯正をしている髪の毛に
「パーマをかけてはいけません!」
これが大前提です。
前提と言ったのは、パーマも種類によっては可能なものあるので、それを解説していきます。
・コールドパーマ
通常のパーマです。一般的にパーマと言うと「コールドパーマ」を指します。
縮毛矯正をした髪の毛、または過去に縮毛矯正をしたことのある部分にコールドパーマをしてはいけません。絶対に止めましょう。
美容師側もお客さんに良く確認した方が良いです。
ここで言う「過去に縮毛矯正をしたことがある部分」と言うのは、肩下の長さであれば、2年前、3年前でも履歴として髪の毛に残りますので要注意です。
お客さんは忘れていたり、もしくは数年前だから言わなくても良いかな?、などリスクのあることだと分からないので簡単に判断したりします。そうした場合に、毛先に縮毛矯正をした部分が残っていると、とんでもない仕上がりになります・・・。
たまに成功する場合もありますが、極々たまたまです。たまたまを狙った技術はお客さんに対してするものではありません。
・エアウェーブ
もちろんダメです。エアウェーブだとしても縮毛矯正の後にはパーマをかけてはいけません。
エアウェーブと言っても、基本的な様式はコールドパーマと変わりません。
むしろ同じだと思ってもらっても良いと思います。ですのでエアウェーブだからと言って大丈夫になることはありません。それでも、たまに「エアウェーブであれば大丈夫だよ」と言う美容師もいますが、絶対にやめましょう。
髪の毛の状態(残りの体力)を見て、言っているのであればまだ分かりますが、基本的に縮毛矯正の後にコールドパーマの様式でパーマをかけるのは危険です。
・デジタルパーマ
パーマは可能です。
デジタルパーマであれば可能な場合があります。
あくまでも「可能な場合がある」と言うことです。何でもかんでもありではありません。
絶対的に、縮毛矯正をしてある髪の毛がどんな状態かを見極める必要があります。簡単ではございません。非常にシビアです。
髪の毛の体力を見極めて(どれくらいのダメージなら耐えられるのか)、どんな薬剤でどれくらいの時間が大丈夫か分からなければ、コールドパーマやエアウェーブと同じで失敗することになります。
それくらい、縮毛矯正と言う技術は美容室の中でもダメージの大きい施術となります。
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【なぜ縮毛矯正後にはパーマをかけれないのか!?】
まず縮毛矯正と言う技術が特殊だからです。
また美容室のメニューの中では、ブリーチ(金髪にするカラーリング)と同じくらいのダメージがあります。
・高温のストレートアイロン
縮毛矯正と言うのは、180℃前後の高温のストレートアイロンを使って髪の毛をストレートに矯正するものです。
体の組織は高温を加えるとひどく痛みます。皮膚なら火傷だろうし、爪なら黒く炭化します。もちろん髪の毛も同様です。縮毛矯正をするとサラサラになるので、何となくキレイな状態に勘違いしやすいですが、仕上がりがキレイになるように、高温のアイロンでプレスしているだけです。
ここを勘違いしてしまうと失敗することになります。
よく生卵を例にしますが、同じたんぱく質と言うことで説明すると、生卵をフライパンで焼くと目玉焼きになります。
生の状態だった卵が、透明だった白身は白く固まり、黄身も固まります。生の状態とは全く違った状態に変化し、もちろん時間が経ったとしても生には戻りません。
髪の毛も同じで、生だった状態から、高温のアイロンをプレスすることで髪の内部は変化しているのです。この変化が髪の毛の場合は気づきにくいし、サラサラになるのでキレイな状態だと勘違いしてしまいます。
生の状態と言うのは、元々のくせの状態であって、ストレートの状態ではないのです。
見た目としてはキレイですが、あくまでも髪の内部は卵と一緒でかなりの変化だと言うことです。
・薬剤の特性
また、多くのストレートパーマの薬剤はクリーム状です。
液体の薬剤に比べて、髪の毛に定着したまま作用するのでダメージが大きいのです。反対にクリーム状で定着してくれるので、くせ毛でもストレートになるのですが、液体のパーマ液に比べてダメージが大きいと言うことを覚えておくと良いでしょう。
ちなみにカラー剤もクリームですが、これはパーマの薬剤は髪の毛内部の繋がりを切って、曲げたり、ストレートにしたりする薬剤で、カラーリングは内部の繋がりではなく、メラニン色素をコントロールする薬剤になるので、同じクリームの薬剤でもダメージは異なります。
・元々の状態
仕上がりの違いで忘れてはいけないのがもう一つあります。
それは「元々くせ毛だった」と言うことです。
もし縮毛矯正をしていない地毛の状態で、パーマをかけた場合をイメージしてみましょう。それが本来の状態です。
縮毛矯正をしたストレートの髪の毛にパーマがかかると思いがちですが、一度ストレートに繋げたものを、リセットしてパーマをかけるために髪の内部では、また繋がりを切り離します。
そうすると、髪の内部の繋がりがぐしゃぐしゃになるのです・・・汗
ダメージもある、また繋がりを切る、そうするとやはりパーマはうまく行きません。。。
ですので、基本的には縮毛矯正の後にパーマはおススメしません。髪の毛の負担が大きいのでそのリスクを冒すわけにはいかないのです。
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【同時に出来るってホント?】
先ほども触れていますが、「デジタルパーマであれば可能」です。
デジタルパーマ以外は私はおススメいたしません。
ダメージが無い状態だと感じてもおススメしません。ましてや他のお店で縮毛矯正やストレートパーマをかけてきた場合はどんな場合でもやりません。
どんな薬剤で、どんな時間、どのようにやったか分からないので、絶対にやりません。これを読んでいる方は、美容師側としてはそう思っていると理解してほしいです。
話を戻して同時に出来る条件がいくつかあります。
①ダメージの状態
②薬剤の選定
③美容師の技術
この3つです。一番は①です。
①ダメージの状態
基本的にパーマと言うのは、「元々の髪の弾力」に対してかけるものです。
と言うことは、ダメージしていて髪の毛の弾力が無い状態の髪の毛にはかけれません。パーマと言う技術は弾力を加えるものではなく、髪の毛をカールやウェーブにするものです。今の状態よりもダメージします。ダメージしないパーマはありません。
判断材料としては、髪の毛を濡らした状態で、握った時に髪の毛にハリコシがあるかどうかです。乾いた状態でのハリコシではなく、濡れた状態です。
「ムニャ」や「テロン」となる場合は無理です。
その最終的な判断は美容師がやりますが、ご自身でもお風呂に入って髪を洗ったときに確認できます。濡れた状態でのハリコシがあるかどうかです。
乾いた状態でダメージが分かるくらいならそもそも止めましょう。
②薬剤の選定
これは美容師側の判断ですが、おそらく数回は過去に縮毛矯正をしている髪の毛にかけるでしょうから、出来れば弱酸性の薬剤にしましょう。
すでに状態としては、ストレートだとしてもダメージを重ねています。なるべく弱い薬剤を選択して、髪の繋がりを少しだけ操作するくらいで良いです。
アルカリの薬剤を使うと、前にストレートにした部分まで多くの繋がりを切ることになります。出来るだけその状態をキープしながらパーマをかけたいので、弱酸性の薬剤があればそれを選択しましょう。
③美容師の技術
これは判断が難しいと思いますが、最後はお客さんが信頼している美容師さんに任せましょう。
間違っても、縮毛矯正やストレートパーマは違うところでやって、パーマの時だけ来てもらってもうまく行きません。髪の毛の状態を出来るだけ把握してないといない非常にシリアスな技術です。
デジタルパーマだから出来る!みたいな簡単な技術ではありません。
あくまでも「デジタルパーマであれば状態によって可能」だと言うことです。
そこは間違いの無いようにしましょうね♡
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・縮毛矯正とストレートパーマの違いは?どっちをしたら良いの?
【まとめ】
縮毛矯正をしている髪の毛にパーマをかけるのは、基本的には止めておきましょう。縮毛矯正と言う技術は美容室の中では1、2を争うダメージのある技術です。
そのダメージに更にパーマのダメージを加えるわけで、リスクが大きいです。
縮毛矯正をして、ご自身のスタイリングで毛先をアイロンで巻く方が良いです。
ただし、デジタルパーマであれば髪の毛の状態次第では可能になります。
十分に髪の毛を見極めることと技術が必要になりますので、通いなれた信頼している美容師さんに相談しましょう。
基本的には、普段から髪の毛に無理をさせないようにすれば、縮毛矯正だけでなく、パーマのスタイルもたまには楽しめますので、ぜひ幅広いヘアスタイルを楽しめることを祈っております♡
今回は「縮毛矯正にパーマはかけれるの?同時に出来るってホント?」をテーマにして解説していきました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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