髪に優しいと人気が広がっているノンシリコンシャンプー。
ノンシリコンシャンプーが髪に良いらしいというのは何となく聞いているけど、実際のところ、現場の美容師さんはどう考えているのか知りたいですよね。
今回は「ノンシリコンシャンプー!美容師から見た判断は?」をテーマにして、美容師歴20年以上、オーナー兼現役美容師の私が、あくまでも個人的な見解をお伝えしていこうと思います。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。
【ノンシリコンシャンプー!美容師から見た判断は?】
一般的に見た、メリットやデメリット、必要な知識などはこちらをどうぞ。
ここでは、この知識を踏まえて上で、実際のところ!ホントはどう思っているのをお伝えする記事となります。
シリコンシャンプーが出てきた当時と今ではだいぶ変わってきてますからね。
また、上記の記事が間違いでも、全く思っていないことでもありません。
知識としては正しいし、実際に私もお客さまにも伝えているところです。
実際の現場ではお客さまごとに、髪の毛は様々な条件があり、それによって結果が変わってきます。
一概にシリコン、ノンシリコンだけでは語れないものなのです。
【シリコンとは?】
一般的にシャンプーに配合されているシリコンは、正式にはシリコーンといい、シリコン(元素の1つであるケイ素)を元に作りだした人工の化合物です。
ちなみに、シリコンは半導体チップやスマホやパソコン、家電など幅広く使われております。
ジメチコン、シクロメチコン、シロキなどの成分があり、シリコンオイルとして髪のキューティクルを保護し、指通りをなめらかにする役割があります。
人体に対して刺激が少なく、安全性も高いため、シャンプーだけでなく様々な化粧品にも使われています。
そして、これらシリコンの成分が配合されていないものが、ノンシリコンシャンプーです。
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【パーマやカラーに影響があるのか?】
カラーリングやパーマがしっかりとかかるので持ちが良くなると言われていますが、実際はどうなのか?
コーティングするので浸透を妨げたり、シリコンの重さでパーマがだれたり。
実際に私もこの経験はあります。
パーマがかかったはずなのに、流して乾かしたらダランと・・・。
初めのうちはビックリしましたね・・・。
ただ気づいてはいました。
何となく手触りがメタメタするけど何なんだろうと。
以前までと違った感覚です。
【シリコン登場期】
10年ほど前でしょうか?
「ようこそ日本へ・・・」の歌と共にババーンと登場した、例の赤いシャンプーですね。
「つ〇き」
これが出た当初は失敗が非常に多かったです。
そもそもシリコンと言うのは、何も新しい成分ではないのです。
昔からある化合物。
だから、入っていても何も疑うことはないですよね。
でも何かが違う・・・。
そうです。
そのシリコンの配合量を一気に変えることが出来るようになったんですね。
ある意味化学の進歩です。
昔でいうところのリンスインシャンプー状態です。
たっぷり入れて調整したので、シャンプーでも滑らかになるように。
その結果、髪にシリコンが残ってしまい、コーティングしてしまったと言う訳です。
そうすると美容室の現場では混乱です。
だって、市販品の知識がありませんからね。。。
「つ〇き」がどんなシャンプーか使ったことないですもんね。
「ラック〇」がどんな使い心地か知らないからね。
当然、原因が分からないから、何だなんだとなって、色々嗅ぎつけていたら、どうやらシリコンのようだとなりました。
シリコンオイルがたっぷり入っていて、髪の毛に少しずつ残っていくらしいと。
頭皮にも付着しやすいから、ベタつくようだと。
その結果、美容師が「シリコンシャンプーはダメだ」と広げてしまったんですね。
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【ノンシリコンへの流れ】
私たちも、自分たちの技術に影響が出ますから、すぐ「ダメだよ~」と言っておりました。
当時は何かあると、シリコンシャンプーを疑いましたね。
特にしっかり流す方なら良いのですが、髪の長い方や髪の毛の多い方はどうしても、シャンプー後の流しが甘くて残りやすい傾向にありました。
本当はシリコンは以前からシャンプーには入っていたので、すべてのシリコンシャンプーをダメにすることは無かったのですが、「つば〇」が流行ってしまったので、どのメーカーもこぞって追撃してきましたから、市場では「シリコンたっぷりシャンプー」だらけとなってしまったのです。
その結果
シリコンシャンプーが人気→シリコンシャンプーが世間に広がる→美容師が失敗続出→シリコンシャンプーはダメだよキャンペーン→ノンシリコン登場!
この図式ですね。
【ノンシリコン大人気!】
とうとう登場したノンシリコンシャンプー。
しかし、出始めの当初は問題ばかりでした。
それは当たり前で・・・以前から入っていたものを抜いただけのシャンプーはきしみますよね。
シリコンオイルですから、髪の毛の潤滑油となっております。
潤滑油を失ったシャンプーは、その他の何かを入れないとただきしみます。
しかし、その問題も徐々に解決。
洗浄成分の配合を変えたり、違った種類の油分を使ったり。
そうして、ノンシリコンシャンプーでも軋みが少なくサラサラになると人気に火が付き市場を広げていきます。
ノンシリコン革命です。
【悪なのか正義か?】
その結果、シリコンは「ダメ」、ノンシリコンは「良い」と言う、やや偏った考え方になってしまったんですね。
これは個人的にはメーカーと美容師側の責任かと思います。
実際は「悪」でも「正義」でもありません。
良くも悪くもありません。
少なくても安全な成分です。
シリコンシャンプーでも良いものも沢山あるし、ノンシリコンでも沢山あります。
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【どう判断すれば良いのか?】
ではどう判断すれば良いのでしょうか?
まず1番良いと思うのは
・美容室のノンシリコンシャンプー
一概にノンシリコンと言っても、美容室のノンシリコンシャンプーは、そもそもの洗浄成分が違います。
これは非常に大事なところです。
アミノ酸系の洗浄成分を使っており、シリコンを使っていなくてもきしみません。
そもそもの洗浄成分が優しいものを使っているので、突っ張ることが無いので、引っ掛かりなどの問題ありません。
ようは洗浄力が強いので、キュキュッときしむので、それ自体が優しい場合はシリコンオイルは必要ないのです。
それなら、他のシャンプーもそうすれば良いと思うかもしれませんが、そうは行きません。
高いから・・・。
原材料が高いのです。
そのため美容室のシャンプーであれば良いですが、一般的には難しいでしょう。
・市販のシャンプーは?
最近の市販品も悪くないです。
シリコンシャンプーでも一時期のようなシリコンオイルの使い方はしてないので、適量の配合だと感じています。
以前のようにベタつく方はほぼいません。
パーマのかかり具合で困ることはありません。
反対にノンシリコンもきしまなくなりました。
と言うのも、○○メチコンなどは入ってませんが、○○ポリマーが入っております。
ホントはどちらも元をただせばシリコンですが、まあ良いです。
シリコンとポリマーに関してはまた今度。
要はシリコンとは、お料理に使う砂糖や塩と同じで、適量の見極めが大事と言うことです。
砂糖や塩も入れ過ぎれば、ガツンときて分かりやすいですが、結局はいい影響がありません。
状況によって、適量を使用することが大切ですよね。
シリコンも同じで、髪の状態によって、痛んでいる人、乾燥する人、ボリュームが欲しい人、様々いると思います。
その状態に合わせて使うことが大切です。
【まとめ】
シリコンはダメな成分ではありません。
間違ったのは配合量で、現在はそういった以前のような影響はほとんど無くなりました。
ですので、選ぶ際に「シリコン」とか「ノンシリコン」を気にする事はありません。
どうしても、頭皮がかぶれるなど、いらっしゃると思いますので、その方はノンシリコンが良いと思います。
また、より髪を気にするような場合は美容室のが1番良いですよ。
洗浄成分が良いし、もちろんシリコンも入ってませんからね。
価格に比例して良いものだと言うことです。
自分に合ったシャンプーが見つかると良いですね♡
今回は「ノンシリコンシャンプー!美容師から見た判断は?」をテーマに解説しました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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