ヘアカラーの質問で多いのが、「色持ち」と「ダメージ」についてです。
そこで今回は「【現役美容師が解説!】ヘアカラーの色持ちを良くする方法を紹介します!」をテーマにして、美容師歴20年以上、オーナー兼現役美容師の私が、お気に入りのヘアカラーを長く持たせるコツを解説いたします。
最後までどうぞよろしくお願いします。
【ヘアカラーの色持ちを良くする方法!!!】
ヘアカラーの色持ちが良くなる方法を紹介していきますので、どれか一つやれば完璧と言う訳ではないですが、できそうなものから少しでもトライしてもらえればいいかなと思います。
①洗浄力の優しいシャンプーを使う
これが一番大切です。
ヘアカラーはシャンプーを1回する毎に色は退色をします。
私たちが毎日するシャンプーは、頭皮や髪の汚れや皮脂を落とすだけでなく、ヘアカラーの色も落としているのです。
と言うことは、洗浄力の優しいシャンプーを使うことが必須になります。
洗浄力の優しいシャンプーを使うと言うことは、ヘアカラーの色持ちをよくするのに必要な一番の条件と言えます。
でも、洗浄力ってどういうこと?と思いますよね・・・。
普通の人が数あるシャンプーの中から、洗浄力の優しいシャンプーを見分ける事は難しいです。
当然ですが、どのメーカーも髪や肌に優しいシャンプーだと広告するはずです。
さすがに強いシャンプーとは言わないですよね。(たまに男性用シャンプーで皮脂を残さず落とす!みたいなのはありますが・・・)
シャンプーの見分け方は、成分表を見れば大まかにわかります。
ちなみに成分表は配合量の多い順に記載されております。
では少し簡単に、シャンプーの種類、洗浄力の優しいシャンプーについての解説をします。
・シャンプーの種類について
・高級アルコール系
・石けん系
・アミノ酸系シャンプー
この3つとなります。
その中でもカラーの色持ちに一番効果的なのがアミノ酸系シャンプーで、洗浄力が優しく保湿力が高いです。実際多くの美容室専売品はアミノ酸系シャンプーです。
※アミノ酸シャンプーとは、洗浄成分にアミノ酸系の成分を使用しているシャンプーのことを言います。
洗浄力が優しいアミノ酸シャンプーは、髪に優しくヘアカラーの色落ちも、洗浄力が高いものに比べて色落ちしがしにくいです。
実際、洗っただけで違いはすぐに分かると思います。
保湿力も高いので髪が突っ張りません。
主な成分として「〇〇メチルアラニン」「ココイルグルタミン酸Na」「ココイルメチルタウリンNa」「ココイル〇〇」や、「ラウリルベタイン」「ラウラミドプロピルベタイン」「コカミドプロピルベタイン」などが、アミノ酸界面活性剤のシャンプーです。
美容室以外でアミノ酸シャンプーを購入する時は、成分表示を確認して、主に上に紹介した成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。
②シャンプーは頭皮を洗うもの
シャンプーの正しい方法をご存じでしょうか?
正しいシャンプーとは、髪ではなく頭皮を洗うのが正解です。
髪の毛を擦って洗うことで、ヘアカラーの色落ちだけでなく、髪がダメージし乾燥や枝毛なども引き起こします。
シャワーを当てながらお湯ですすぐだけでも、髪の汚れの70%は落ちると言われています。
お湯だけで落としきれない頭皮の皮脂などの汚れを、シャンプー剤を使い頭皮を優しくマッサージするようにシャンプーしましょう。もちろん頭皮も擦ってはいけません。
髪の毛は擦らずに泡を通すようにするだけでヘアカラーの持ちがずいぶん良くなります。
簡単なことですので今日からやりましょう。
:関連記事:髪質改善とは?シャンプーの方法を変えるだけで効果あり!?
③ぬるま湯で髪を洗う
ぬるま湯とは38度~40度ほどです。
通常のシャワーだと42度くらいの設定になりますので、少し下げるイメージです。
髪を洗うお湯の温度が高いと、ヘアカラーが落ちやすくなります。
またシャワーの温度が高いと、ヘアカラーの色落ちだけでなく、頭皮のフケや乾燥なども引き起こします。
※少し話はそれますが、頭皮の乾燥は頭皮トラブルの元になりますので、あまり熱いお湯は避けて下さい。頭皮だけじゃなく、体全体の皮膚にも影響がありますからね。
基本的に暖かいお湯の方がキューティクルが開くのでその分ヘアカラーも流出しやすいと言うことです。
それ以上ですと、ヘアカラーの色持ちもですが、頭皮の乾燥が気になりますのでご注意ください。
温度が高いと汚れや皮脂を落としやすくなりますが、同時に色も落とすと言うことは覚えておいてください。
④トリートメントは長時間放置しない
お風呂でのトリートメントは長時間放置すると、ヘアカラーの色落ち原因になってしまいます。
これは髪が濡れていると、キューティクルが開きますのでトリートメントをつけて放置していると髪に栄養が入りますが、その時間分、カラーの色素が流出しやすくもなります。
微妙な選択になりますよね。
放置時間の目安は長くても5分くらいが適切です。
トリートメントを付けていなくても、半身浴で長く湯舟につかる方がいらっしゃいますが、もちろんヘアカラーは落ちやすくなります。
半身浴自体は健康には良いと思いますので、色持ちを選ぶか、リラックスを選ぶのかと言うところですね。
ちなみにトリートメントの効果を引き出すには、放置時間よりも効果的な方法があります。
関連記事:髪質改善に効果あり?毎日のトリートメントで差がつく方法!
⑤髪を濡れたまま放置しない
これは先ほどの半身浴でも触れていますが、髪が濡れているとキューティクルが開いた状態になるので、色落ちが進みやすいと言うことです。
入浴後にタオルドライをしたら洗い流さないトリートメントをつけてすぐに乾かしましょう。
自然乾燥させると髪色がすぐに落ちるので気をつけてくださいね。
⑥洗い流さないトリートメントは必ず付けよう!
髪を乾かす前に、洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)は、必ずつけるようにしましょう。
特にクセ毛の方全般と、髪の長さがボブ以上の長さの方は必須です。
ドライヤーの熱、紫外線、冷暖房の乾燥などから髪を守ってくれる事によってカラーの色落ちを防いでくれます。
入浴時にトリートメントをする方は多いと思うのですが、実際、ほとんどの方が流しすぎております。付け方の問題もありますが、おそらく「ヌルヌル」する感触が気になり、流しすぎている場合が多いです。
そうしますと、結局髪の毛を保護してくれませんから、入浴後に「洗い流さないトリートメント」を使うことが髪の保護に繋がっております。
入浴後はタオルでよく水気を取ってから、中間から毛先を中心に流さないトリートメント剤を馴染ませてからドライヤーをしましょう。
タオルドライ後は、髪が均一に濡れている状態ですので、洗い流さないトリートメントが馴染みやすい状態です。
お風呂から出たら、まず最初に洗い流さないトリートメントを付けましょう。
関連記事:美容室専用のトリートメントは効果あり!?トリートメントだけで行っても大丈夫?
⑦ドライヤーの高温に注意!
これ案外見落としがちです。。。
早く乾かしたいからといって、ドライヤーの熱を当てすぎないでください。
高温の熱を当て続けるとカラーが色落ちするだけでなく、髪のダメージにもなります。
乾かす時は頭皮(根本)から乾かすようにして、毛先は最後に乾かすようにしましょう。
毛先を先に乾かすと、オーバードライになりすぎてパサパサになります。
ダメージが重なると、当然ヘアカラーも色落ちしやすくなります。
⑧アイロンの熱は140〜160度
最近のアイロンは、200度以上の高温にもなるものが販売されています。
200度のアイロンは使わない方が良いです。
高温で髪を巻くことを繰り返していると、髪の毛の内部が固まってきます。
髪の内部のたんぱく質の変形して、ヘアカラー自体の染まりが甘くなります。
卵をイメージして欲しいのですが、生の時はとろっとしてますが、熱を加えることで固まってきます。
固まったものは元に戻りません。
卵は極端ですが、髪の毛もアイロンなどの高温を繰り返し加えることで髪の毛が硬くなってきます。
ちなみに「染まりが甘くなる」と言うのは、薬剤自体の特性がうまく作用しなくなり、その色味がうまく出ません。
具体的に言うと色が浅くしか入らなかったり、濁ったりします。
浅く入ったり濁るだけでなく、髪の内部に留まりにくくなりますのでヘアカラーの持ちが悪くなると言うことです。
個人的にはアイロンでスタイリングしたヘアスタイルはツヤもまとまりもあるし、女子力アップしますので、使いこなせるようになるのが良いと思いますので、日々のヘアケアに気を付けてるように心がけましょう♪
⑨紫外線に気をつける
紫外線を浴びることで、髪がダメージします。
お肌も髪も同じで日焼けします。
紫外線を浴びると髪の内部のたんぱく質が変性して、髪本来の働きをしなくなります。
さらに染まっていたヘアカラーの色味そのものも紫外線によって構造が変わり褐色することになってしまうのです。
洋服などの色も日焼けで変色しますよね。それと同じ感じです。
紫外線を多く浴びることで、ヘアカラーの色落ちが早かったり、色が変わったりするのはこのような理由です。
予防策は、紫外線から守ってくれる洗い流さないトリートメントをつけて、帽子や日傘を活用して紫外線から髪を守りましょう。
最近の流さないトリートメント剤はSPF〇〇やPA+・・など紫外線対策の表示が出ているものが多いです。
お肌と同じで、髪も日焼けすることを覚えておいてください。
単純に手触りもゴワゴワしてくるので、5月くらいからは紫外線の影響にご注意を。
髪だけでなくお肌にも良くないので、できるだけ意識的に紫外線を避けるようにしましょう。
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・リンスとコンディショナー、トリートメントの違いは何!?順番はあるの?
⑩洗顔で髪を洗わない
洗顔やクレンジング時、顔周りの髪を洗ってしまうと、顔まわりの色が落ちてしまうことがあります。
これは、特に女性はメイクもあるので仕方が無いのですが顔も洗い、髪も洗いと2回やるわけですから、洗う回数分抜けるのは早くなります。
主に白髪染めの方が気になるのではないでしょうか?
私の意見ですが一般的なカラーリングは、少々根元のカラーが落ちても分かりませんし、気にしなくて良いです。
金髪にして何かの色にしたのでしたら、控えた方が良いですが、普通のカラーで心配することはありません。
黒に戻るわけではないですからね。
しかし、白髪染めは色を入れるのが目的ですので、洗い過ぎは落ちます。
薄くなってい行き、白っぽくなる可能性は大いにあります。
洗顔でお顔の周りを洗う時はご注意ください。神経質になりすぎない程度に。
【番外編・海やプール、温泉は色が抜けます!】
重要ですが、重要ではありません。
知っておく、覚えておくだけで十分です。
リラックスして楽しむことは人生で重要です。
確実に落ちます。
でも楽しむこと優先で良いと思いますよ。
・海
海水はアルカリ性です。
しょっぱいですもんね。主成分は塩化ナトリウムnaclです。
髪は弱酸性なので、海水に浸かると髪が弱酸性からアルカリ性に傾きます。
髪がアルカリ性になるというのは、髪にとってダメージを受けやすい状態なんですね。
パーマやカラーがアルカリ性なのは、髪の毛がアルカリ性に傾くとキューティクルが開いて薬剤の作用がしやすいからなんですよね。
パーマやカラーほどのアルカリでは決してありませんが、多少なりともアルカリに傾くと言うことです。
また海に入るということは紫外線を浴びる事とセットの事が多いです。
ダメージを受けやすい状態で紫外線を浴びることで髪色が抜けやすくなります。
対策方法として、
海に入る前に髪の毛をお団子にすると紫外線は受けにくいですし、髪の毛同士の摩擦も起きにくくなります。
また海に入った後はシャワーを浴びましょう。
ゆっくりお湯や水で流すだけで髪の毛は弱酸性に戻っていきます。
軋みが気になればトリートメントなどを使うと摩擦も起きにくくダメージを軽くすることは出来ます。
・プール
プールには消毒用の塩素が含まれています。
塩素には強い酸化作用があり、髪のメラニン色素や既に染まっているヘアカラーの色素を脱色します。
対策方法は、海と同様に髪をまとめて摩擦の起こらないようにします。
またプール後はシャワーで十分に流すようにしてコンディシンを整えると良いです。
この時にシャンプーやトリートメントを使えれば良いですが、大抵の施設は無理なので、シャワーだけでも十分に流せば問題ありません。
また乾かす前に流さないトリートメント剤を使うようにすると、摩擦防止にもなりますし、コンディションも戻りやすいのでおススメです。
あくまでも一時的な対策なので、自宅に帰ってからしっかりとケアするようにしてください。
・温泉
温泉も成分にもよりますが、温泉に髪をつけたままにすると色落ちします。
そもそも温泉はアルカリ性、酸性どちらもあります。
どちらにしても、お湯の温度も高いのでヘアカラーの色素は落ちやすくなります。
同じく、髪を洗った後はお団子にして、直に温泉に髪の毛が浸からないようにしましょう。
ここまで説明した通りではあるのですが、髪の毛の色を気にするあまり、海や温泉にも行けないような生活はおススメではありません。
そもそも温泉や海、プールなどは楽しむものです。
楽しんで生活する中の一つに、美容やカラーリングがあります。
色が少し落ちるからと言って、これらを我慢するのはもったいないので、どんどん行きましょう。
どうしても色持ちが気になる方は染めたての1週間くらいは我慢しても良いでしょう。
また、気にしすぎると、運動なども色落ちの原因となります。
運動した方が健康にも良いですよ。
気になるのもほどほどにしましょうね。
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【まとめ】
ヘアカラーが数週間で色落ちするという方は、紹介した習慣に気をつけて生活してもらえれば、色持ちがかなり良くなるはず。
全てを実践するのは難しいと思いますが、できそうことから始めてみてください。
そもそも、色落ちが激しい場合の多くは、染める前の髪のコンディションが悪いです。
普段からのケアを心がけることが色持ちに繋がりますので、そのことも一つ覚えておきましょう。
今回は「【現役美容師が解説!】ヘアカラーの色持ちを良くする方法を紹介します!」をテーマにして解説していきました。
最後までご覧いただいてありがとうございました。
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